サブマリーナ・プロフィール
  ウイロウ・リイフ・タイプ(柳葉型)のスプーンは、その名が示すようにシャープなボディ・シェイプのため、空中にあるときは良く飛び、着水と同時に素早く沈降を始めるところから、かつては山上湖を攻めるルアーとしても人気がありました。ところが時が経つにつれ、このウイロウ・リイフの神通力がどんどん低下していくではありませんか。その最大の原因はいうまでもなく、釣り場のプレッシャーの増加ですが、ウイロウ・リイフにも大きな弱点があったのです。まず、沈降アクションが単調なこと、つぎにリトリーブ時の泳ぎも単調で、その動き方がスローであることです。スプーンはルアーの中でももっともシンプル&プリミテイヴなものです。よほどアクションに秀れていない限り、スレた魚の目には単にキラキラ、チラチラするだけで、その程度の動きでは食い気を呼び起こすことはできません。しかし、「水キレが良く沈みが早い、空気中でも水中でも抵抗値がすくない」というウイロウ・リイフ特有の長所は誰もが認めるところです。そこでこのいわば第三世代の新しいスプーンを誕生させました。型はズバリのウイロウ・リイフですが、ラインを結ぶ位置が通常のものとは大きく違います。「視点を変える」という言葉がありますが、「視点」ではなく「支点」を変えたわけです。たったこれだけのことでウイロウ・リイフは大きく変わりました。まずリトリーブ・アクションが格段に良くなりティルのウォブリングは 既存のスプーンにはまったく見あたらないファンタスティックなものです。また、ダウン・ストリーム・フィッシングにひじょうに強くなりました。流れを泳ぐスプーンというのは、「ターン」の前後から浮上の始め、あとは急浮上して終了というのが宿命だったのですが、この新しいスプーンは、「ターン」を終わってもさらに潜行可能なのです。ミノー・プラグでいう「ダイヴァー」と同じ原理ですが、とにかくよく潜航(浮き上がりにくい)します。また、水勢抵抗を利用して「サスペンド」させることも可能です。ボディ・シェイプそのものがシンプルなせいもあり、極端に「根掛かり」が少ないのも大きな特長です。魚の「食い気」をそそるイレギュラーなアクション効果は、フィールド・テストで実証済みです。「ホンの軽いスウィム・テスト」のつもりで表層を曳いたところ、川床から大ヤマメが急浮上して試作品をひと呑みにしたこともありました。

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